OTCの薬理学 

市販薬でより良い医療を提供出来るように

風邪薬の選び方 その1

どれを選んでも問題ないと思います!
なんて言うのは無責任過ぎるので場合分けをしてみました。大体この辺を頭に入れておけば大体には対応できるのではないでしょうか。


〈インフルエンザぽい〉
大人の場合はイブプロフェンを使っても問題になる事は少ないですが、リスク管理的にも避けるのが無難でしょう。こいつよく知ってるとか思ってもらえるかもしれませんし。漢方で使うとすれば麻黄湯。インフルエンザに効果のある漢方です。一説によるとタミフル等の抗インフルエンザ薬とそれほど効果が変わらないとか。正直、インフルエンザシーズンに風邪っぽい、インフルエンザっぽいってだけで病院にいくのはリスクが高いのでやめた方がいいような気がします


〈喉が痛くて熱っぽい〉
風邪薬ではなく解熱鎮痛薬を使いましょう。
風邪薬を使うと眠気、口渇が現れる可能性が高いです。
ロキソニン、トラネキサム酸(ペラック®)あたりが適任でしょうか。両方が組み合わさったコルゲンコーワLXαなるものもあります。
熱狂的なロキソニンファン、ペラックファンがいるのでそういった人には薦めやすいと思います。


〈持病がある〉
胃潰瘍緑内障・排尿障害などなど。
前者はNSAIDs、後者2つは抗コリン薬が禁忌になります。だいたいどっちも入ってます。
胃潰瘍等ならアセトアミノフェン含有のものでいいと思いますが、緑内障等だと大半の風邪薬が使えなくなります。漢方を進めるのも手かと思います。


〈運転をする〉
上でも述べましたが、風邪薬は眠気を催す可能性が高いのでやめておいたほうが無難です。一応どれにも眠気対策でカフェインが入ってますが。使うのであれば眠くならないと書いてある解熱鎮痛薬、葛根湯等の漢方(葛根湯が風邪に良いかどうかは別として)を進めるのが良いかと思います。


〈鼻水がやばい〉
大抵の風邪薬には第1世代の抗ヒスタミン薬が使われてます。鼻水に特化しているものだとベラドンナアルカロイド等が入っていて、より鼻炎に強く働きかけるような作りになってます。
眠気が嫌だからといって第2世代の抗ヒスタミン薬を使うと、効果が出ないとこが多いようです。眠気が気になる場合は小青龍湯の方がいいと思われます。


〈咳が酷い〉
ジヒドロコデインが入ったものがいいと思います。ただし12歳未満は使えません。
小児にはベポラップだったりハチミツだったりのほうが良いようです。


〈なんか風邪っぽい〉
それなりの割合でこう言った方がいます。そして症状は無かったりと薬の必要性を感じないのですが、何か買いたいと。
正解が無い問題ですが、どんな症状に悩まされることが多いか等の問診をし選んでいくのが無難だと思います。