OTCの薬理学 

市販薬でより良い医療を提供出来るように

花粉症治療薬の選び方 その2(点鼻薬)

前回は内服だったので今回は点鼻薬

 

OTCだとざっくり4種類です。他にもちょいちょい何かが入っていますが。

 

①抗ヒスタミン薬(第一世代)+血管収縮薬

②抗ヒスタミン薬(第二世代)

③抗ヒスタミン薬(第一世代)+血管収縮薬+クロモグリク酸ナトリウム

ステロイド

 

それぞれ値段の目安が

①:1000円未満(ナザールなど)

②:1000円くらい(ザジテン)

③:1500円くらい(AGノーズ)

④:1500~2000円(ストナ、AGノーズなどの)

と結構わかりやすい価格帯になってます

 

対比形式でやってみます

 

②、④ vs ①、③

①、③は緑内障等々には使わない方がベターです。悪化する危険があります。

抗コリン作用によるものですが、OTCは意外と抗コリン作用がある商品があります。一応禁忌ではないですが、といったところ。値段は変わってきますが他にも選択肢があるのであえて①、③を選ぶ必要はないと思います。

 

① vs ③

クロモグリク酸が入っているかいないかだけの違いです。作用発現までに1週間以上かかるようなので③を選ぶ理由が思いつきません。長期投与が禁忌ですしね。下記リンクでもある通り、長期投与で悪化します。

「市販の点鼻薬」で鼻炎!?|病気について|医療法人はかたみち はかたみち耳鼻咽喉科|福岡県久留米市

 

④ vs ①、②、③

 ステロイドの点鼻は他の点鼻薬よりも有効性であることが示されています。鼻の症状に限って言えば内服よりも効果が高いとか。

 

物によって使用できる期間が違いますがナザールARなら3か月までは使えます。

3ヵ月使ってまだ症状がおさまらないときはどうしたらよいですか?|眠くならない鼻炎薬ナザールαAR0.1%(佐藤製薬)

1シーズン(春)カバーできそうです。ちゃんと使うと3週間くらいしか持ちませんので何回か買う必要がありますが。

 

値段は一番高いラインナップになりますが、市販の点鼻薬ステロイドのものを使うのがベストだと考えられます。